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![らせん]() | 『らせん』 角川書店 price : ¥1,575 release : 1995/08

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バースデーの方が怖い…かな
数字を用いた謎解きの説明や遺伝子の説明部分が多すぎる気がします。 その説明があるからといって、読者も一緒に謎解きができるわけでは無いので読んでいて疲れました。
人物の描写は臨場感があるので、前半のパフェのシーンは本当に美味しそうでした。
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ホラー風ミステリー開幕開幕
ツインピークスを意識したという、ミステリー。 所轄の刑事たちも他のところとは違うと言う「時の杜」地区。そこに今、里見捜査官たちが乗り込んでいく。ここでは、身内のはずの刑事同士でさえ、信用できないのだという。 そして、次々とホラーのような事件が起こる。ミステリーなので、最後には解決がつきますが。 こんなに長い、一連の事件を書いた推理小説って、あまり見たことがありません。それだけに、読み応えがあります。 でも、読みにくくはないので、とりあえず最初のページを開いてみて下さい。あとは、特に読み進めようという努力はいらないはずですから。
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事件年表もあるよ
十篇の短編を収めるこの本の中でも、私のお勧めは、ミステリとはいえないかもしれないが、「神代宗の決断と憂鬱」。蒼への愛情が神代教授独特のぶっきらぼうさで示されると同時に、彼の家の様子が詳しく表現されているが、この家が、懐かしい匂いのする家なのだ。(昔、こういう家に住む友がいた私の、単なる個人的な想い出からかもしれないが)巻末に建築探偵の事件(作品)年表つき。シリーズのファンならやはり読むべき一冊でしょう。
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![拳(カラテ)]() | 『拳(カラテ)』 祥伝社 price : ¥448 release : 1989/04

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 | 『溺れゆく者たち』 角川書店 price : ¥1,050 release : 2001/02

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はるかな期待
うまい構成だが、いかにも若い人の作り話と思った。最近期待しないで買うようになってしまったが、それでもいつの間にか期待して読んでしまう、そしてガッカリする。 いっそ巨人の清原のような初手からドンキホーテならそれなりに楽しめるのだが。
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CWAゴールド・ダガー賞受賞!出色のサイコ・サスペンス
英国におけるミステリーの頂点、「CWA(英国推理作家協会)賞」の’95年度ゴールド・ダガー賞(最優秀長編賞)受賞作である。 ヴァル・マクダーミドは日本ではあまりポピュラーではないが、イギリスやアメリカでは、あのジェフリー・ディーヴァーが好きな作家のひとりとして挙げているほど、その才能と作品が高く評価されている女流作家であり、本書も出色の出来のサイコ・サスペンスである。
イギリス中部の地方都市ブラッドフィールドで、男性ばかりを狙った連続殺人事件が発生。被害者には皆、むごい拷問の跡があった。捜査に当たるのは女性警部補キャロルだが、あまりにも異常な事件であるために、犯人像割り出し(プロファイリング)に、内務省の心理学者のトニーが捜査チームに加わることになる。
本書のポイントは、ひとつはトニーの、犯人像割り出しのためのプロファイリングの手法とその結論に対する知的な興味である。警察の協力を得て、全力で取り組むトニーの、科学的かつ心理的で緻密な分析は、本書の読みどころである。
もうひとつは、物語の叙述方法として、サディスティックな殺人者の心情を綴った手記が、キャロルたちのストーリーと交互に挿入されているスタイルである。初めは時間差があるが、次第に接近してお互いに激しく交錯してくる。それが捜査の進展と相乗して、作品の猟奇性とサスペンス性を盛り上げている。
ともあれ、何よりも読み終えて感じたのは、ある事情から残忍きわまりないシリアル・キラーと化してしまった真犯人の、悲痛な魂の叫びだったような気がする。マクダーミドは、本書ではエンターテインメント性よりも、むしろそちらを読者へのメッセージとしたかったのかもしれない。
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映画は映画として
同名の映画は「私を愛したスパイ」と同様に、原作から表題と登場人物だけ借りた全く別の作品。 映画と映画、小説は小説として楽しむべきなのだが、映画を先に見てしまうと、どうしてもスカラマンガにクリストファ・リーの面影を追ってしまう。それだけ魅力的なキャラクターなのだろう。 フレミングの他の作品に比べると派手なアクションシーンもなく、カリブの濃密な空気も漂ってこない。どちらかと言えば地味な印象だが、遺作で補筆もあることを考えると仕方ないのかもしれない。
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ライトミステリー
なぜかお見合いをすると、事件に巻き込まれてしまうという、 垂里冴子さんが活躍(?)する短編集の第2弾。 謎解きは軽めで、キャラの魅力で読ませる型の作品です。生ける屍やキッドシリーズ、日本殺人事件など、 設定がユニークな著者の他の作品と比べると、 オーソドックスなライトミステリーで、 やや物足りない感じもしますが、その分、気軽に読めるシリーズです。
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 | 『忘れ雪』 角川書店 price : ¥1,680 release : 2003/02

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一粒で二度おいしい小説。
新堂ワールドは黒系専門だったですが自分はこの「忘れ雪」なかなかのモノだったと 思います。溝鼠なんかに慣れきっている新堂ファンは前半のままでは消化不良。 ところが後半に入って「おお。やっぱ冬樹じゃん」ってにやり。最後の方はやっぱり黒系が 垣間見れました。でも意外なラストシーンは想像できずやられた!って感じです。 甘いポタージュを最後はピリ辛で酸っぱ甘いトムヤムクンに仕立て上げ、しかも全編おいしい!という見事な料理法だったと思います。 惜しむらくは後半の辻褄が妙にこじつけ風だったこと。もう一工夫スパイスが効いてれば最高の料理でした。なので星4つです。 でも終章では不覚にも涙をぽろぽろ流してしまいました・・・
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![鷲]() | 『鷲』 徳間書店 price : ¥540 release : 2001/11

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![吊るされた女]() | 『吊るされた女』 祥伝社 price : ¥448 release : 1989/08

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 | 『魂を漁る女』 中央公論新社 price : ¥1,400 release : 2005/04/25

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女の妖しい魅力
狂信的教団の中心的女性であるドラゴミラ。彼女の幼馴染ツェジム・ヤデフスキー。ツェジムを愛する少女アニッタ。どんな女性でも己のものにできる完璧な貴公子でありながら、アニッタとドラゴミラに叶わぬ愛を抱くソルテュク伯爵。おもに彼らを中心にストーリーが展開される。ドラゴミラの属する教団は、神父アポストルのもと、荒廃した生活を送る人々を誘拐し、残酷な手法で殺害する組織だ。この物語では、ソルテュク伯爵の殺害を目的としてドラゴミラがキエフに送り込まれる。だが狂信的テロリストによる連続殺人の物語を期待してはならない。もっとも、殺害のシーン、奇妙な儀式などは描かれるが。むしろマゾッホは、ドラゴミラというサディスティックな女性を描くのだ。ドラゴミラの冷たくて謎めいた、それなのに甘くて薫り高い魅力を描くためにこそ、その他すべての描写がある。これほどまでに魅力を持った完璧な女性像はおそらく他にないだろう。読み進めるうちに、読者の頭には、ドラゴミラの幾多の、目のイメージが浮き上がってくるだろう。毅然として敵と信奉者たちを見下ろす厳格かつ誇り高い女王の目。神の意思を試し、ライオンの前に立つ狂信の目。神と救済の教義を説き、茨の信仰の道を貫こうとする絶望的信念の目。そしてマゾッホがあまりにも華麗に描くドラゴミラのめまぐるしい変装は、魅力を最高潮に引き上げている。殺害ターゲットに近づくために男装したり看護婦に成りすましたり、ドラゴミラは様々に変装を遂げる。仮面舞踏会にスルタンの妃の姿をして現れ、艶やかにツェジムとソルテュクの心を一挙につかみ放さない。その色とりどりに変装する女策士の狡猾で妖艶な目。これら相容れぬいくつかの目を持ったドラゴミラは、必ずしもその信仰や目的に向けて一貫した思考と信念で行動していないことは明白である。艶やかに着飾ること、ソルテュクを誘惑することを楽しむ遊び心がある。
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最高傑作!!
星新一のショートショート。 私のおすすめは、この本に含まれる『外郭団体』。社会に起こる様々な事件。 それにつれて起こってくる様々な訴え・・・。 それに対抗するため、政府が打ち出した政策とは!? 星さんらしいユニークなアイデアで描かれる新世界♪
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![魔性を撃て]() | 『魔性を撃て』 光文社 price : ¥441 release : 1988/09

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かなりお腹一杯。
特異な文体とディープな博学が強烈な物集高音のデビュー作(ちなみに、商品紹介にある著者略歴は、作者ではなく作品中の語り手「物集高音」のもの)。既にして世界を確立している。ボリュームもあるし漢字も多いし、読むのは大変だが、特に昭和初期好きにはたまらない。これでハマった人は同作者のほかの作品も読みたくなるはず。
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ホームズ的
ディー判事のシリーズ第七作(1962年)。 女流詩人が殺されたり、商人が河に飛び込んだり、屏風の絵が勝手に変わったりする一冊。事件そのものはともかく、登場人物の身分や趣味が千篇一律で、ほかの作品との区別が曖昧になっていくような思いにとらわれた。 ディー判事が盗賊と間違えられて盗人宿で暮らすことになったり、物語としては非常に面白い。ディー判事ものの面白さは、歩き回って見つける証拠と、頭の切れで全体を構成する推理とが一体になっている点にある。ホームズものに似た満足感が味わえる。 ただ、あまりにも謎がお粗末。犯人は最初から決まっているし、ご都合主義で、推理ミスじゃないかと思わされる部分もある。 推理小説として読むのではなく、物語として楽しめば良いと思う。
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「兄弟」という名の絆
バークのもとに昔、刑務所で一緒だった男の妻が訪ねてきた。現在堅気に戻った彼は、彼女のいとこの息子がカップル連続狙撃犯の容疑をかけられたため、甥共々逃亡中だという。「兄弟」の危機に、バークはホームグラウンドのN.Yを離れ、インディアナの片田舎へ向かう。そこでブロッサムという名の女と出会い、成り行きで彼女と手を組むことになるが。 本書の読み所は、N.Yから遠く離れ単身で田舎町に乗り込んだバークが、ほとんど仲間たちの援助を得る事無く、単身で事件の真犯人を探さなくてはならないというシチュエーションである。また、ここの物語で表される「兄弟」とは、血縁関係のない、あくまで相互の信頼だけで結ばれている強い絆の関係のことだ。「兄弟」の求めやその身に危機が迫るときには、駆け付け力になる。そんな単純だが力強い絆を羨ましく思った。 また、今回タイトル・ロールに名前を冠したブロッサムは、それまでの過去の悲劇的な体験に人生を狂わされた女性とは全くタイプの異なる、知的且つ勇気のある、銃の扱いにも長ける様な女性だ。ともすれば先走りそうになる彼女を、何とか自分のペースにおこうと苦慮するバークの姿がいつになくコミカル。
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 | 『六番目の小夜子』 新潮社 price : ¥1,470 release : 1998/08

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読み始めは混乱
当初「彼女」という登場人物が誰なのか、1人なのか複数の人間を指しているのか錯綜しました。 この「彼女」問題は、途中で解決します。
転校生というと、出来上がっている輪に入りきれないという体験があるせいか、 津村沙世子の溶けこみには違和感を持ちました。
話の盛り上がりは「秋の章」 面白みが出てきて読むのが楽しくなってきます。 そして、曖昧な部分が明確になってくるんだろうと期待を持ってきます。
しかし…
読み終わったいま、黒川の存在や動機は何だったんだろうという謎が心に残っています。
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粒ぞろい
いろんな作家の短篇が読めるアンソロジーと違って、一人の作家の短篇集は作風とかトリックの傾向が似通っていて、ちょっと退屈という思い込みがあったのに、この本はそれをくつがえしてくれました。「特急夕月」というコントのようなユーモア・ミステリーがいちばん気に入りましたが、ほかにも「死ぬよりつらい」、「足の裏」など忘れ難い短篇ばかり収録されてます。
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アメリカの派兵の原点
上下あわせて1700ページです。むちゃくちゃ厚いです。片手で読むのは、文庫でもきつい、という本です。 さて、『将軍の娘』がベストセラーになった、ネルソン・デミル。『将軍の娘』に登場したブレナーの、その後&活躍です。 残念ながら『将軍の娘』で活躍したシンシアは(名前はしょっちゅう出てきますが)全く登場しません。かわりに、怪しいスーザンと言う女性が色を(文字通り)添えます。 いまだにアメリカの小説にはベトナム戦争の影と言うか、何か感じさせる部分が結構あります。 しかし、既にベトナム戦争後の世代との格差が随所にあらわれるところを見ると、それでは60年間戦場に赴いたものがホボいない我が国で、反戦をうたってもなかなか若者の心には響かないだろうな、と思ったしだいです。
脇役、特にベトナム大佐がとてもいい。 ストーリー的には、これだけ厚いわりには余り混乱しないで、す、っと読めるかな。ベトナム戦争を知らない世代に、是非読んでほしいね。 アメリカの、神経質な派兵の原点がここにあります。
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![魔手が這う肌]() | 『魔手が這う肌』 光文社 price : ¥448 release : 1990/05

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 | 『海賊モア船長の遍歴』 中央公論新社 price : ¥940 release : 2001/03

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海にロマンを感じる人へ。
海賊の「実状」が、リアルに描かれています。
特に、様々な海賊団の「掟」が書かれていますが、そのどれもに共通しているのが、
「女を乗船させるべからず」
だそうです。
理由は、
「仲間争いのもとになるから」
確かに!
ならないわけがない!
この作品ではでも、女を乗せてしまうんですが。
当然、そのために、波乱が……。
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素晴らしい!
聞きしに勝る面白さでした。 特に最初と最後の作品はヒッチコック映画を観ているかのような印象を受けます。 後書にもあるように、エラリー・クイーンが絶賛したという「敵」が秀逸でした。 まだこの作者を知らない人に、是非読んで頂きたいです。
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馬鹿馬鹿しくて良い
『幻想都市の四季』の第1篇。ほかの3冊は、倉知淳『まほろ市の殺人 春 無節操な死人』、我孫子武丸『夏 夏に散る花』、有栖川有栖『冬 蜃気楼に手を振る』。ただし、舞台を同じにするという縛りをかけただけの競作なので、春から読む必要はない。一冊だけでも楽しめる。しかも、各冊とも中編一本で一冊にしたもので、かなり簡単に読めてしまう。本書もわずか128ページ。 本書は、全4作のなかでも馬鹿馬鹿しいもの。あっという驚きが待っているが、あまりの下らなさに本を投げ捨てそうになる。 しかし、中篇ひとつで一冊の本にするというのは成功しているのだろうか。値段は安いものの、なんだか損したような気になる。
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![魔性の指]() | 『魔性の指』 光文社 price : ¥448 release : 1990/09

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![吸淫鬼]() | 『吸淫鬼』 光文社 price : ¥448 release : 1989/09

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 | 『だましゑ歌麿』 文藝春秋 price : ¥820 release : 2002/06

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江戸っ子になりたい
登場人物の描き方が、とてもわかりやすいので、まるで江戸にタイムスリップしてしまったよう。
めっぽう強くて、曲がった事がでぇきれぇな八丁堀の旦那 気は強いが情には厚い、柳橋じゃあ引っ張りだこの芸者 そんな登場人物に自分を重ねて楽しんでしまうのも、面白いかも。 また、実在の事件、人物も出てくるので、歴史小説のような「江戸ミステリー」という所も楽しめます。
ただ、さわやか過ぎて、もうすこし裏切ってくれてもいいかな。
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戦中派のつぶやき
山田風太郎ミステリー集、太平洋戦争編。メインは「太陽黒点」で後は短編が10編収録されている。「黒衣の聖母」とか「太陽黒点」は明らかに近年の京極夏彦とかに影響を与えていると思う。「絡婦人の理」の後書きで評論家が女の描き方が山田風太郎を思い起こすと書いていたが、それに対して私は「それは違うだろう」と思ったのだが、女の描き方で無く作品の描き方としては、明らかに京極氏は山田氏の影響を受けていると思う。それはさておき、「太陽黒点」はファンからは評価が高い作品で、そんな他者からの評価とは違って作者は自分で失敗作と言っている様です。はっきり言うと私もそれ程出来がいいとは思わない。「太陽黒点」が傑作なので無く、これを書いた作者、山田風太郎が傑作なのだ。分かりにくいだろうがそんな作品です。山田風太郎にしか書けない、そして本人から見れば自分自身は置き去りに、書いた作品だけを見直せば失敗作と判断しても当然であろう。前半と後半のバランスが悪いのだ。犯罪をおこす犯人の動機も大層過ぎる気もするし、人間のヒューマニズムと悪徳の描き方の主眼がはっきりしていなくも感じる。それなりに無難に作品は纏まっているが、何か一つの作品にするには無理がある気がする。しかし、読者としては前半の青春小説かと思う部分の人物それぞれの描き方が素晴らしすぎる。人物の一言一言を繰り返し反駁して心理をいろいろと思考してしまった。そして凄い、山田氏でなければ書けないと感心してしまいました。それだけに後半の取って付けた様なミステリー性があっけらかんとしている様に感じた。そういうミステリー小説の技巧的な部分に楽しさを見出す読者には傑作と映るかもしれないけど、個人的にはひねくれ青春小説として全体を作って欲しかったと感じる。再び言うが作品が傑作なのでは無い、作品から見出される作者の人間性が傑作なのだ。
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 | 『ラビリンス』 日本テレビ放送網 price : ¥1,300 release : 1999/07

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赤い密室
北村薫が編纂した鮎川哲也の短編集第2段です。代表作『赤い密室』が収録されている一方で、本格推理ではないファンタジックな作品『地虫』『絵のない絵本』も収録されており、本格の驍将と呼ばれた彼の意外な多面性をかいま見せてくれます。なんとなく、こういうナンセンスなものを解する人にのみ、初めて論理的な本格推理が書けるような気もします。
まるで本格推理の見本集のような本作を読んでいて気づくのは、鮎川が“トリックは犯人にとってきちんとメリットのあるものでなければならない”という規則を自分に課して書いていることです。推理小説は所詮読者の為のものであって犯罪者のものではないから、面白いけれども、冷静に考えるとそんなことやっても別に犯人にメリットはないと思えるようなトリックが結構多いです。しかし、鮎川は丹念に犯人にとってのメリットと、真相が発覚した時の読者の驚愕というものを見事に両立させるよう、骨を折っていることがよくわかります。
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 | 『幸福の手紙』 光文社 price : ¥560 release : 2005/03/10

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いきなりネタばれ・・・
本作では”半分の馬”という被害者の残した言葉がキーワードになっているのだが、文庫本ではいきなり1ページ目にそのネタばれがあるのには興ざめしてしまった。まぁある意味親切ではあるのだが。 本作は未解決の実在の事件(井の頭公園のバラバラ遺体遺棄事件)がモチーフになっており、それに対し浅見が独自の勘というか感性から犯人のプロファイリングをしており、それがなかなか説得力があって興味深い。 旅情的な話では北海道の十勝地方が舞台になるのだが、執筆時には営業していたカナディアンワールドやグリュック王国などが登場しているのが面白かった。というか本作読むまでそんなテーマパーク知らなかったんだけど。 それにしても毎回毎回犯人に対する処遇はどうかと思う。今回もこんな終わり方でいいのかよ、とつい思ってしまう終わり方だった。
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経済推理と銘打っているほどの深みも無い
この本は、あの「白昼の死角」を書いた人の著作だけに、 かなり期待して読み始めたのだが、期待外れだった。 まさに平凡な推理小説だ。経済推理と銘打っているほどの深みも無い。
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動機の所在
クリスティのマスターピースの一作。
Aの頭文字を持つ地名でAの頭文字を持つ人が殺される。次はB,次はC。かような 連続殺人事件を構想した点だけで 彼女の独創性が伺われる。
彼女の作品はいずれも殺人の動機を最も重視している。当然ながら犯人はかような動機を隠す点から始める。従い その動機を巡る攻防こそが彼女の諸作品の見せ場である。本作においても 犯人が 連続殺人事件にした理由を巡るポワロの推理が最大の見せ場だ。
それにしても彼女の作品は実に香り高い。その品のよさが 時空を超えて読み継がれる最大の理由なのだと思う。何度も再読できる探偵小説は 彼女の作品と 横溝正史くらいではないだろうか。
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![狂気の果て]() | 『狂気の果て』 新潮社 price : ¥775 release : 1995/07

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猫は泥棒を追いかける
これはシリーズシリーズの中でも、私のお気に入りです。この本には魅力的な人がたくさん登場します!読んでいくうちに、本当に実在する人々に思えてくるから不思議です。主人公のクイルの好奇心と、ココ(シャム猫)の手にかかれば、どんな事件も暴かれてしまう?とにかくおすすめです。
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 | 『後ろ傷』 双葉社 price : ¥1,785 release : 2006/10

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ススキノ・ハーフボイルド続編
「ススキノ・ハーフボイルド」の続編。当時、高校生だった主人公は大学生へ。前回以上にコメディタッチの部分が強調されている。特に文体が、いつもの東直己とは全く違う。軽く読めてしまうので、今まで東直己が書いてきた傑作ハードボイルドを期待するとがっかりするかもしれません。便利屋も登場しますが、主人公よりもその存在感が大きい気が・・・。なにはともあれ著者の描くススキノは魅力的です。
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 | 『夏の扉』 水曜社 price : ¥1,890 release : 2004/07

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爽やかで脆くて素敵な本
終わりまで、先が気になって一気に読めてしまう。それも、爽やかに不安な気持ちで。夏、海沿い、友人の失踪。最終的にひとつにおさまる色々な事件や人々。ツボはおさえつつ、思っていなかった場所のツボも押してくれる。 ところどころ文体にはたどたどしい部分もあったけれども、それも逆に瑞々しくて不快にはならなかった。
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ちょっと欲求不満
人を命を断ってしまうまでの心理状況がみごとに描写されていて読者としては彼女らを同情してしまう。事件の内容は実話に基づいているようだが、この心の動きも実話だったらやりきれない思いでいっぱいとなった。 という思いから彼女らへの判決はどのようなものだったかが知りたかったがなかったのと、終の信託ではなぜ3年も経ってから事件として浮上したのかを明らかにしていないのが残念。 普段我々がメディアを通してこうした事件を知る裏側で被疑者と検察官、警察とのやりとりのどろどろしたものがあることを知ってしまうとニュースで報道されている内容って本当に真実を伝えているのかと疑問を抱いてしまう。
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『天使の牙』に似てます
大沢在昌といえば、最近映画化された『天使の牙』である。 あの作品は脳移植によって超人化する話だが、これは死んだ人間の体に、血液の代わりに特殊な液体を入れる事によって生きた死体へとなる。 ただ『天使の牙』と違うところは、アクション描写が少ない、という部分。 作品のメインはほとんど、生きた死体となった主人行の葛藤というか心情を淡々と連ねています。 正直言って『天使の牙』に似ていますが、そんな事を気にしない人には軽くお勧めです。
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この話は……
人面そうはいろいろな人間がテーマにして書いている。 手塚治虫のは奇形嚢腫(言わずとしれたピノコの話である。)として有名。 金田一ものは温泉を舞台にしているものが結構ある。
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本格組織ミステリーに加えてアクションありの恋愛危機ありで今回も楽しめます
シリーズ6作目になる本作品、今回はクレジットカード偽造団、コカイン売人、そして殺人と続き、その裏に10年以上前の警察機構のスキャンダルが控えているという、かなり本格的な組織ミステリーの部類に属する作品に仕上がっている。 冷血で元空挺部隊の拳銃、ナイフ使いの男にたいして警棒一つで逃げ惑いながら戦う鮫島のアクションシーンもしっかり入っていて面白い(地理的描写は確かにわかりにくいが、わからなくても全然たのしめる)。 それに加えて、有名になっていく晶とのかわっていく関係のなかに登場するハーフの超美人、ミホこと杉田にひかれていく部分もよい。鮫島は彼女にモテるんだけれど、実は...。上司の桃井は仕事だけでなく恋愛のアドバイスもやっちゃうし、いままでキャリア馬鹿だった香田の「男」を見せるところもあり、今回も一気によめる。 個人的には炎蛹、屍蘭よりおもしろい。第一弾、毒猿、無間人形には、およばず、かな。
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描かない事が逆に伏線
ちょっと性的描写が多くて読むのがきつかったですけど最後まで読んで見事にやられた!という気がしました これは衝撃のラストに至るまで伏線が描かれてない様で実は全く話題に描かれない事で逆に伏線になってるという面白い作品でした
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これぞ冒険小説
現在主流の何でもてんこ盛りの長い小説に慣れた眼から見れば、説明や描写があっさりしすぎて物足りなく思えるかもしれません。 しかし、コンパクトにまとめられた物語は、無駄が無くシンプルにまとめられ非常に読み応えがあると思います。 事件の発端から、登山と下山、そして下山後の後始末まで、見せ場の連続で、ロマンスの要素まであります。 一方、イデオロギーの対立や、共産政権への非難(裏返しに資本主義政権への無批判と賛美)が盛り込まれているあたり、今読むと違和感があります。このあたりは、あと20、30年経ったほうが歴史上の話と割り切れて、すんなり読めるようになるかもしれません。
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 | 『カリスマ (下)』 徳間書店 price : ¥1,680 release : 2001/03

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【商品詳細】
上巻で宗教団体「神の郷」が成長するさまが描かれ、教祖である神郷宝仙、その側近、そして旅行代理店勤めのうだつのあがらない男城山信康とその美しい妻麗子と、役者はそろえられた。麗子が「神の郷」で洗脳されるところから下巻は始まる。「神の郷」の動向、そして神郷、麗子、城山の関係が急激に変化し…。下巻に入り、物語は急展開する。上巻で少しずつ寄せ集められたものが一体となって走りはじめ、ジェットコースターさながらの展開を見せるのだ。足元を崩される人もいれば、脇役だったのに大舞台に上がる人もいる。そして、終章ですべてが明らかになる。 展開が、ページをめくる手を止めさせない。気になることといえば、上巻でも若干見られた傾向ではあるが、明らかに展開の軸、そして描写が性的であること。描かれている「カリスマ性」は「性」を強く意識したものであるため、それは避けられないのだろうが、本当に「セックス」をここまで重要視しなければならなかったのだろうか? 金と性に対する男たちの貪欲さの描き方が巧妙で、人間のもろさ、愚かさ、そして怖さが全編を通じて強烈に伝わってくる。人間とはしょせん、利己的な生き物にすぎないのだろうか。読後ふとそんなことを考えさせられ、不意に襲ってきたやるせない気持ちと恐ろしさに身を震わせてしまった。(つちだみき)
ラストはまさに昇天します(笑)。
上巻のかったるい展開を吹き飛ばすかのように、下巻は怒涛の急展開となっており、ある程度ページを捲るスピードは速くなると思います。最初からこんなペースで書いてほしかったところ。 どんでん返しに次ぐどんでん返しで、ラストはまさに昇天するかのような衝撃的な結末になっています。 しかし、やはり荒さが目立つ。確かに説得力ある洗脳図式ですが、人間は本当にこんなに簡単に、しかも短期間にこれほどまでに洗脳されるのかと言うところが、どうしても?です。 神の郷崩壊もややあっけなく、随所に荒さが見えるのが本当に残念。ラストも意表を衝かれたというよりも、「えっと!?」と思わず首をひねる感じに近いものでした。設定やテーマは面白いものなのでもう少し丁寧に書き込まれていたら、と今一歩の佳作と言ったところでしょうか。
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 | 『お眠り私の魂』 光文社 price : ¥1,785 release : 2001/07

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あまりにも感傷的
「死亡推定時刻」が非常にエキサイティングで面白かったことから、「お眠り私の魂」も購入したが、期待外れであった。主人公の設定があまりにも極端(ヤクザの私生児で東大卒の裁判官)であり、感情移入することができなかった。また、主人公の書く手紙の内容も、あまりにもセンチメンタルかつキザな内容であり、いまどきこんなものを書く人はいないのではないだろうか。まあ、ところどころにちりばめられている裁判官生活の実態はそれなりに面白かったが。
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![一弾で倒せ!]() | 『一弾で倒せ!』 新潮社 price : ¥630 release : 1989/01

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今リアルなハードボイルド小説
〜中東問題をあくまでイギリスの立場で描いていますが、1987年に書かれたとは思えないほど現状の社会情勢にマッチした内容です。 〜〜 ストーリーは、古き良き男の生き方を貫く老兵士と、極めて現代的な青年との交流を描き、世代や生活環境の違いで対立しながら、老兵士が青年に自分の信念を伝えていくという、感動的な内容になっています。ラストは余韻を残すものになっています。長編ですが、後半は読みはじめるとやめられなくなるテンポで物語は進みます。是非一読をお勧めします。〜
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 | 『暗黒底流』 文藝春秋 price : ¥830 release : 1999/01

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阿刀田 高の作り方
阿刀田 高の作り方そんなタイトルはどうだろうか?あとがきを読むと比較的若い頃に書かれたエッ セイが多いことがわかる。 私は、一見のんびり書いている風ではあるが、簡潔で無駄のない彼の文章が好きだ。これは若い頃に 書かれたものも変わっていないようだ。だから・・・ ”小説というものはあまり老けない。ところが、エッセイは違う。” と、本人が語っているが、私はそういうものを感じなかった。 まぁこれについては、私が圧倒的な支持者だからかもしれない。
また、阿刀田高の文章が好きな理由のもう一つは、様々な分野にわたる知識をひけらかすこともな く、読者にスルスルと流し込んでいく。
彼は時間の許す限り推敲を重ねるらしいが、読みやすさへの配慮が感じられるというところ。
内容としては、「男と女の同床異夢物語」・・・実験的な感じのする構成ではあるが、上段下段で一 組のカップルの男女それぞれの視点からの話がお気に入りの1つ。
他にも表題にある「殺し文句の研究」「作家の経済学」などがおもしろい。
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案外、暗くない話です。
高級な高齢者向け施設で暮らす肺がんに冒された老いたステラと 彼女を担当するケアアシスタントのジェネヴィーヴが‥と書くと 暗い話のようですが、読んでみるとそうではありませんでした。 そしてこの小説は、ミステリー仕立てですが、あまり怖くはないです。 他のヴァインのなんだか異常な心の流れを書いたものとは 違い、温かみが感じられます。 ヴァインらしい心理描写を好む人にはもの足りないかもしれません ので星3つにしました。本書の魅力の一つは登場人物、特に70代のステラの描き方です。 同年代であるヴァインの円熟味が感じられます。 もう一つはジェネヴィーヴの信じていた色々な迷信です。 色や動物、虫などに関する昔からの言い伝えが話にニュアンスを加えています。
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 | 『旭日の鉄騎兵西へ』 学習研究社 price : ¥893 release : 2004/07

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架空世界の大戦後の戦車史
本作は、架空世界における第二次世界大戦後の日本の戦車開発という珍しいテーマを扱っている。ドイツとの講和で欧州から戦火が去ったが、共産主義と資本主義の対立が火を噴いた中国で物語は始まり、独立戦争が続く東南アジア、そして中東へと舞台は移る。 本書の主役である戦車も、三式改から10cm砲装備のT51と世代交代が行われるが、この新しい戦車も、その開発過程、実戦共に興味深い。ヴェトナムで搦め手を使って入手したソ連製の新型砲の威力が生んだ大口径戦車砲と装甲を装備した新型戦車T51は、イスラエルからの要望で中東へ赴く、そこで待ちかまえていたのは因縁のドイツ製戦車だった……。 物語としても、大陸からの撤退、東南アジアでの独立援護のための戦車戦、新型戦車砲入手、新戦車の開発、そして実戦と様々なシーンが描かれ、退屈しない。 人物も、前作からの出演組に加えて中国出身の戦車兵などが話しに彩りを添えるが、中でも物語を盛り上げるのは、前作でベルリンで出会ったドイツの戦車乗りと日本の戦車乗りの再会であろう。互いに対する敬意と殺意が戦場で交錯する様は必見であろう。 戦場の描写も、中国、インドネシア、ゴラン高原と全く違う状況での戦闘を臨場感溢れる描写で見事に描いている。 扱っている時代やテーマも他に類を見ないだけに、一読の価値がある作品である。
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![魔女の暦]() | 『魔女の暦』 角川書店 price : ¥483 release : 2000/00

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ファン(自分)にとっては貴重な作品集だが…
2000年に単行本として角川書店より発売された作品の文庫版。文庫化にあたって新たに二作の未収録作品が追加された。著者の膨大な作品の中で、既刊作品集に未収録となっていた作品をまとめた短編集。「双生児は囁く」の第2弾といった位置づけである。
大正、昭和初期の作品が大部分を占めているので、当然、金田一耕助作品ではない。しかし、私のような著者の書く小説そのもののファンにとっては貴重な作品集だ。
ただ、多く読者にとって「金田一耕助」が著者の作品の入口(著者にとっては出口なのだが)ということを考えると、誰にでも勧めることができる、といった類の作品でもないような気がする。
松本清張をはじめとする社会派の台頭により、忘れ去られた存在になっていた横溝正史が再評価されるきっかけになったのは、昭和50年代の角川映画と角川文庫である。いい作品もそうでない作品も含めて大量に刊行された著者の過去の作品に文庫本は100冊近くになる。それ以降、現在に至るまで、横溝正史が忘れ去られた作家になることがないのは、作品の魅力もあるが、やはり角川書店の功績が大きい。
しかし、その上で苦言を一言。こうした埋もれていた作品が発掘されることは、古くからのファン(自分)にとって嬉しいのは間違いないが、過去に絶版とされ、今では古書店でしか手に入れることが出来ない作品(文庫)を読んでみたいと思っている新しいファンもいるはずである。絶版にするのがはやい角川書店ということはわかっているが、もう少し何とかならないのだろうか。
最近「殺人鬼」という短編集が再版された。これをきっかけに今後再版が続くといいのだが…。
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![光とその影・決闘]() | 『光とその影・決闘』 講談社 price : ¥1,365 release : 1997/11

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キイワードはうまい
ミステリーのキイワードは着目点が面白い 自活する術を持たない小学生は、環境を自分で設定できない 精神的にまだ幼くもろい小学生が道を誤ることがあるのか? 法医学に籍を置く著者が、法医学と一般の人たちとの間の溝を埋めるために 法医学を舞台にした小説を書いているらしい・・・・・寂しがりやで、すぐ拗ねて、甘える主人公。ピュアな心を持つ主人公に重点が置かれている印象が強くて、この主人公のキャラクターが好きでないと苦しい小説。
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純ミステリじゃなかったんだなぁぁ、という話(^^;)。
法医学教室、ていろいろ最近は作品出てますね、で、この作者氏は本職だそうです、いやぁ、最近はいろんな人が小説書きますねぇ。もともとジュニア小説書いている人でもあります、説明わかりやすいし、……いやぁ、手順とか細かいなー。 教室に入ったばかりの伊月崇がメインの語り手です、ちゃらちゃらして瓜実顔の今時の青年ずぼらでいい子です(一気に言うな(笑)。)、迎えるは伏野ミチル、色気のない解剖好きのちゃらんぽらんのお姉様。あと語り部の伊月と幼馴染の刑事と教授と、事務の童顔のお姉さんと、科学研究所の大お姉様と、助手となんでしたっけ、教室のほうを切り盛りする小柄なおじ様と。にぎやかな話です♪。 一話目は妻を殺したと警察に駆け込んできたおじいさんの話、ミチルがおかしいと言出す、結論までのプロセスが面白かったです、あと動機。 以降が幾つかの同じ共通点を持つ女性たちの死体の話、彼らはどうにもこうにも気になって、知り合いの刑事を引き摺り込んで事情を探ろうとします……浮かび上がってきたのは、ひとりだけ帰らなかった女子児童四人の誘拐事件。 ふつっ……と正直途切れたような終わり方のような気がして、しばらく結末を受け入れるまでに時間はかかりましたが、まぁ、なんというか次もぜひとも読みたいですね。
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 | 『日本封印〈下〉』 小学館 price : ¥1,680 release : 2001/11

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 | 『獅子の門 白虎編』 光文社 price : ¥880 release : 2004/04/21

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十数年ぶりの獅子の門・・・
十数年ぶりにこの物語を読んでも違和感なく入っていけました。舞台はオープントーナメント、5人の若獅子が初めて一同に会します。嗚呼!凄い! 彼らの個が激突する試合は凄まじい。室戸武志の肉体が思うさまに動く。芥が 全力でたたく、蹴る。 それぞれの歯車がまわりだしたことにより周囲の人々も引き寄せられた。芥に強烈な自我を残したあの母親が再登場!そして彦六と久我重明の対決も風雲急な展開が予想されます。はやく次が読みたい!
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普通、かな
<光る鶴> 解説を読む限り、秋好事件にそって書かれているようです。その分地味。 再審請求事件のための冤罪の証拠をいかに探すかというストーリー。 もっと吉敷の近況を描写して欲しかった。謎解き部分は正直言って読み流しました。 「天に昇った男」にかなり似てます。そちらの方が面白い。 <吉敷竹史、十八歳の肖像> 吉敷の学生時代。いかにして吉敷は警察官を志したか。 学生運動のさなか大学時代を過ごしていたようです。学生運動に対する吉敷の考えに方は共感しましたが、話として面白いかというと・・・ <電車最中> 「灰の迷宮」に登場した留井十兵衛刑事が主人公。吉敷は情報提供して最後に一緒に飲むだけです。 事件自体は地味でトリックもありません。地道な捜査が実るという感じ。 ラストの居酒屋での吉敷と留井の会話がなんかいい。これで☆2つから3つにしました。
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 | 『細工は流々』 東京創元社 price : ¥546 release : 1999/12

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殺人準備の部屋
人を疑うことを知らない無邪気なルーが殺された。彼女を殺したいと思う人間がこの世の中にいるのだろうか?しかも、その家では推理小説にあるような殺人トリックがいろいろと仕掛けた後があり、誰がこんな事をしたんだい?
内に溢れるどす黒い殺人、無邪気なルーといえども殺したいやつはいくらでもいるということが徐々に明らかになって・・・
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アメリカの鎮魂歌
読み出したらやめられないおもしろさ。腰に響くような重厚さ。悪人だって良い心は持ってるし、善人だって悪いことをする。そして、人は変節していく…。エルロイは人間って複雑なんだって事をわかっている人だ。そんな事は本当は誰だってわかってるのかもしれないが、その事を小説でちゃんと表現出来るほどの力量のある人はめったいにいない。それもとびぬけておもしろい小説に書ける人はエルロイしかいない。安っぽいベストセラー小説の、ステレオタイプの人物造形に辟易している人には、目からウロコの本です。こんなに救いの無い本が何故こんなにおもしろいのだろう。ボビーが生きていたら、アメリカは、世界は変わっていたのだろうか。
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熟練した作家の安心して読めるハードボイルド
確かにこの安易なタイトルが、逆に読者を遠ざけてしまうもったいない作品。ロストニコフ・シリーズもリーバーマン・シリーズも大好きだけど、これらに比較してこの作品は、フロリダという土地柄のせいか、暗い過去がありながらもかなり軽め。主人公を始めとする、登場人物も読者が同化して苦しくなるようなこともないし、目に浮ぶ光景もかなり明るい。 失踪人探しは、ある種ハードボイルドの基本設定ですが、特に奇をてらった展開があるわけでもないのに、グングン物語に引き込むところは、さすが熟練作家のカミンスキー。 結末のつけ方が、昔のロバート・B・パーカーやヴァクスの作品を思い出させるような物事に白黒つけるだけが人生じゃないよね、というグレイな終わり方。他のシリーズも次を待ってますが、こちらも早く次作が読みたいと思います。
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グインよ、いつからそんなにおしゃべりになったのか?
グインが古代機械を始動させ、アモンと共にいずこかへ転送される。クリスタルはアモンの呪縛から解放され、「復活の朝」を迎える・・・。 グインとアモンが去り、残されたものたちはどうするのか? ヴァレリウス、レムス、アモンに操られていたパロの諸将、グインに置いてきぼりをくらったケイロニアの将兵たち、イシュトヴァーン率いるゴーラの軍勢は・・長セリフとだらだらとした描写は相変わらず、古代機械を前にグインは最後まで長広舌をふるい、アモンと共に転送されるまで一章を費やす。だが文句はいうまい。本巻はヤンダル・ゾックがレムスを乗っ取って以来続いていたパロ内乱篇が終りを告げた(?)だけでも幸いとしよう。 数年越しで書かれた本編の展開の中で、すっかりグインサーガのよさがなくなってしまったように思う。古代機械の描写の中で頻出していたヒロイックファンタジーにそぐわないSF的な描写や単語も最後まで違和感が残った・・。
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 | 『アベラシオン』 講談社 price : ¥3,360 release : 2004/03

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うーん。がっかり
読み始めは引き込まれたのですがナチスが出てきてから皆川博子氏の「総統の 子ら」と比べてしまい私にはどうしても見劣りしてしまいました。途中から登場人物の設定が不自然で最後は多少驚かれされましたが正直読後感はよくあり ません。ここ2冊は豪華な装丁で高い価格ですがそれに見合った内容ではないとがっかり。彼女にはノベルスサイズがお似合いです。
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 | 『鬼の探偵小説』 講談社 price : ¥819 release : 2001/08

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おもしろいです
推理小説と妖怪小説の見事な融合というか、この作者独自のダジャレが入っていいエッセンスになってたりと、一度読んだらこの作者の作品は病み付きになります。
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シリーズ2作目
主な役者が出揃い、力関係(?)も定まるシリーズ2作目。 江戸に生きる物乞いたちの、活き活きとした会話が冴えます。 読めば読むほど、その自然な語り口には感動すら覚えるほど。 当時の文化やちょっとした言い回し、古い言葉などが 随所に登場して、物語とはまた別に、楽しめること間違いなし。『さすがは猿若町だ。犬まで見栄を切ってから、片足を上げやがる』 野良犬がマーキングしている姿でさえ粋な会話になってしまうのは、 都筑センセーのなめくじ長屋でしか読めません。 当時の江戸っ子たちの姿を思い描くだけで頬が緩んでしまいます。
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生きたユダヤ教ガイドとして
毎年、秋になるとやってくるユダヤ新年と贖いの日。 新婚のリナとデッカーの愛は深まり、著者の正統派ユダヤ教徒を描く筆も、さらに深みと彩りを増す。 さりげなく会話の中でヘブライ語のまま紹介されるユダヤの道徳概念、新年の挨拶、食習慣など、ユダヤ人として生活する者にとって、リアルな生活の息吹があり、物語のなかで有機的に使われている。 今作には、偉いラバイは出てこない代わりに、兄弟たちとの和解の場面は、なんとも言えず言葉につまる感動を残してくれた。「ヒネマトヴ・ウマナイーム」は、シャバットに多くの家庭で歌われる、哀しく美しいハシディック・メロディである。 ミステリーとしてではなく、ユダヤ教ガイドブックとして読むのも一興。
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「悪霊シリーズ」は、1カ月ごとに読むたびに、ハマル。
ここで、「悪霊シリーズ」全般についてレビューする。 小野不由美先生のペン先から溢れる、この「悪霊シリーズ」は、まさに大傑作としかいいようがない。極めつけは、その生々しいまでの描写。霊、人間、戦慄的惨景の表現は、読むものの背筋を凍らせる威力をもつ。映像があるわけではないのに、まるで実際にその場にいて、現物をみているかのように思う。少女小説としては多少異色だが、それだけにロマン以外の強烈なインパクトがある。 また、注目すべきはSPRメンバー。特に、ナルと麻衣。どこまでもゴーイングマイウェーな天才少年ナルだが、どういうわけか麻衣だけ、下の名前で呼ぶ。しばしば2人で(痴話?)喧嘩もする。謎めいた美少年とお気楽少女麻衣の奇妙な生活ぶり、恋心に関心を寄せる人も多いのではないだろうか。とにかく、人生のどこかで読んでおきたいシリーズだ。
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なかなかです!
もともとは新聞連載されていた作品らしいのですが、単行本化するにあたって後から書かれたというプロローグがとても自然で素晴らしい!その後に続く物語にすんなり導入してくれるから不思議です。静岡県島田市と秋田県大曲市を結ぶ連続殺人事件の結末が哀しみも誘います。
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 | 『匣の中』 講談社 price : ¥966 release : 1998/08

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読者への挑戦
クイーンの国名シリーズには、手がかりがすべてそろった段階で『読者への挑戦』というページが現れる。もし「匣の中」に『読者への挑戦』を入れるとしたら、いちばん最後のページになるだろう。つまり『解決編』はこの本の中には書かれていないのだ。その点では東野圭吾の「どちらかが彼女を殺した」に通じるものがあるが、難易度は「匣の中」の方が桁違いに高い。おそらく自力で真相にたどり着いた人間は、まだ数名しかいないのではないか、と思われる。それだけに真相が分かったときの快感はとても大きい。真相に到達した後で再読すると、ミステリ小説としての贅肉がほとんどないことに驚かされる。普通に読んでいくと、違和感のある文章や、つじつまの合わないところが何箇所か出てくるのだが、それらはすべて作者が用意したヒントだったのだ。だから気になる箇所があっても、下手な文章だな、と思う前に、その部分をよく読み返してもらいたい。作者の真の意図に触れることが出来れば、感動することは間違いない。
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