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 | 『宮本武蔵』 朝日新聞社 price : ¥504 release : 1999/10

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説得力の凄さ
数々の読み物、映像と語り尽くされた宮本武蔵ですが、この本は少し違います。数々の伝説に対する解説のような形で読めます。司馬先生の文章が本当はこうだったのだ、その時武蔵はこういう心境であったのだ、と説得力をもって語りかけます。そして本当はそうだったんだ、と何の抵抗もなく納得してしまいます。後半にある柳生兵庫ノ助の武蔵の強さについての分析は見事という他ありません。むしろ武蔵の話を良く知っている人が読むと楽しめるでしょう。
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“異邦人”より“ペスト”をよりよく理解できる本。短編集ではありません。
サルトルをはじめとして、多くの書評はこの本を“異邦人”の哲学的解説書としているようですが、確かに、”異邦人”の理解の助けにはなりますが、この本で書かれていることを、よりはっきり体現しているのは、後年の“ペスト”の主人公の医師であると思われました。私は、“ペスト”を読まれてから、この本を読むことを勧めます。それからならば、内容の理解には苦労せずに、引用される哲学者や本の数々も、それらの推薦書(入門書、解説書)として、この本は役立ち、ひいては、今後の読書の手引きになると思われます。ドストエフスキーの“悪霊”を引用して、“イエスは死んでみたら、自分が天国に入ってはいないということに気がついた、そしてイエスは、自分の受難がむだだったと悟った、イエスはもっとも不条理な在り方を体現した人間なのだから、完全人である”と言っている部分など、フレッシュな発想を要求されて、刺激的です。“希望”というものには否定的で救いのない理論と思われる人もいるかもしれませんが、“人間の心には、自分を圧しつぶすものだけを運命と呼ぼうとする困った傾向がある。だが、幸福もまた、避けようもないものである以上は、これはこれでやはり理性の手には負えぬものなのだ。”といった、まさに希望に満ちたような表現があり、カミュという人物の“会えばかならず思わず手を握りしめたくなるような人間だった”という人柄を信じるに足る内容です。最後に、“わずか8ページの評論に全世界が感動した。”と本の帯に宣伝されてますが、誤解を呼ぶ表現だと思います。短編集ではありません。シーシュポスの神話は8頁の一章ですが、その前の200ページを読まないと、この8頁は理解できません。
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 | 『あなたのそばで』 文藝春秋 price : ¥1,470 release : 2005/09/08

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余韻に浸る!
オニオングラタンスープ・光・イノセンス・片恋・運命のひと・さくら咲くの六つの短編からなり、それぞれが独立した話の様で実は前作の脇役が次の作品では主役にという様に、藤沢周作品にみられる構成に成っていて短編である事を感じさせない作品です。 帯に書かれていますが、読んでいる時は自分が人として生きている事に思わず感謝してしまうかも知れない至福の時が待っています、読後はその余韻に浸ってみて下さい。 人が人を想う気持ち、こんなに好きなのに・・・と言う気持ちをうまく表現できないもどかしさ、好きな人と永遠の時を過ごしたいのに叶わないせつなさ、人と人の触れ合いが生み出すさまざまな心模様に出会う事が出来ますよ。
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 | 『あおい目のこねこ』 福音館書店 price : ¥1,260 release : 2000/00

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こねこのぼうけん物語
こどもの頃、飼っていたシャム猫がちょうどこんな色の目をしていました。そんなこともあってこの本を手に取りましたが、お話だけでなく魅力的な絵もあいまって、大切な絵本のひとつです。 この絵本は、左右見開きで左側がおはなし、右側が絵ときちんと装丁されています。色使いは、白黒と黄色、そしてこねこの大きな目の青だけですが、かえってシンプルさが絵の魅力を引き出しています。 青い目のこねこは目の色がほかのねこと違うということで仲間に受け入れられないけれども、素直にまっすぐ前をみて、ねずみの国を目指す姿に感情移入してしまいました。こどもは、いぬがのびてしまった姿がおもしろかったそうです。
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ミセスダラス!?
新婚旅行中、ロークの元で働く技師が自殺、仕事に復帰後には、嫌われ 者弁護士が自宅の浴室で自殺…二人ともその顔には笑みが浮かんでいた。 事件の内容はマインドコントロールがらみで、ちょっと現実味にかける かな?という感じですが、イヴとピーボディ巡査、いつも何かを口にしている フィーニーとのやり取りが、相変わらず楽しい。そうそうサマーセット との口の悪いやり取りも見逃せません。メイヴィスとレオナルドのお付き合い も順調のようです。やっぱりこのシリーズは、順番に読むようにした方が よさそうです。前回の内容が少し入っていますから。どうか1巻から順番に 読み進めていってくださいね。
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![レディ・アニカの謎]() | 『レディ・アニカの謎』 ハーレクイン price : ¥910 release : 2007/06

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好奇心でいっぱい
人に勧められて読みはじめ止まらなくなりました。 知っているはずの歌にそんな秘密があったとは・・・と この本に出会わなければ知り得なかった事実がいっぱい。
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 | 『憑神』 新潮社 price : ¥1,575 release : 2005/09/21

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古典落語!?
婿入り先から追い出され、職も失い、すがった相手は、神は神でも厄病神。 時は幕末、動乱の世に、貧乏旗本・彦四郎の選んだ真実の生きる道とは。 彦四郎と順繰りに現れる貧乏神、厄病神、死神とのやりとりは落語を読んでいるようで面白いのですが、彦四郎が立派過ぎるのと、設定を幕末にする必要があったのかなという思いが有り☆3です
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面白かったです*
ファイナルファンタジー11の小説 シリーズ21作目です!! 今回は(上)から続いて アル&イーリス編です。
絶体絶命のペタを救うため船で進むアル達 向かう間 マックスから語られるイーリスの両親たちとの旅話 シェラのフウカ&ライガンによって被った苦労話もありますよw 果たしてアル達は無事にペタを助け出せるのでしょうか!?
ゲームをやったことの無い人でも楽しめる分かりやすい小説です! 賢者たちの遺言(上)もオススメです*
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 | 『不安の力』 集英社 price : ¥500 release : 2005/07/15

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気持ちが軽くなります
今、この世の中を生きていくという事は、不安と共に生きていくということです。 私は不安な気持ちが抜けずどうしようもない時は、五木氏の本を読むことにしています。そうすると、ふっと気持ちが軽くなり、楽になるのです。 五木氏は書いています。「自分が不安を感じ、ときにはパニックに陥ったりするのも、自分が人間らしい柔らかいやさしいこころを持っているからだ、と考えかたを変えてみる。むしろ、不安を肯定的に受けとめて、不安とどう共生していくか、ということを考えてみたらどうでしょうか。」と。 人生には苦しくてどうしようもない時があります。そんな時には五木氏の本を手にとってください。必ず気持ちが軽くなります。
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評価などできるだろうか
心して買いました。そして読みました。
ただ、重たい岩を抱きかかえたような気がします。 私も二人の子供の親として、そして一人の人間として、何を想って 生きなければいけないか?大変な問いを、そして一番大切な問いを もらいました。
二冊買いました。二人の子供にそれぞれ与えるためです。 人間の「いのち」は、皆どこかでつながっている、という恩師の言葉が 思い出されました。
一本一本のいろえんぴつの線。必死で書いたひとつひとつの文字。 全てが読むものに迫ってくる想いがします。
星をつけるのが非常につらい一冊でした。星などつけられない。 人の命を、加純さんの命を星などであらわせたくない。そんな想いです。 いい年をしてと思いつつも、いい年になったからこそ、生きることのつらさ、苦しさが 分り、そしてそれだからこそ、生きていることが何よりも大事だということを、 分らせてくれた本です。
加純さん きっと「あなたのいのち」が誰かの「いのち」とつながっていると思います。 だから・・・あなたはまだ生きているんだよ・・・そう思いたい、そう願いたい「命(ほん)」です。
あれから、何度か読み返しました。そしてそのたびに・・・。 ごめんね。あなたの「おとん」と「おかん」は、一生懸命がんばっているのにね。 それなのに、全く関係のない「おじん」が泣き言を言っています。 加純さん、あなたの数万分の一でも強い心を持ちたいと思っています。
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 | 『零戦の真実』 講談社 price : ¥1,029 release : 1996/07

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渾身のドキュメンタリー
命,莫大な時間,熱意をかけて,戦法,運用法を編みだし,つとめを果たす前線のパイロット.しかしフィードバックを怠り,素晴らしい機材,パイロットを持ちながら,敵も現場もとことん知ることもなく真に有効な対策が打てず,かえって「統制のため」に生き残った優秀な搭乗員を殺し直し,未熟な搭乗員で成功するはずのない作戦を立案・実行し,惨敗しても自浄できない軍上層部.建前でまるで無謀な計画を立てて配下に遂行を要求する.今も昔も,組織が本来の目的を忘れ,機能的でなくなる要因はこの辺にある,と痛感しました.現在では,最終的には企業なら倒産,自治体も破綻,ということになるのでしょう.本来の目的を忘れ,自分に都合の良いように組織を変質させてしまうことの恐ろしさ,愚かさを,零戦という魅力的な兵器を通じて端的に警告している素晴らしい本です.
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 | 『炎の天蓋』 早川書房 price : ¥882 release : 2007/02

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おじ様ヒーロー!
ダレシア大陸各地で古き英雄たちが甦り、騒乱が起こっていた。タムール帝国皇帝はスパーホークに助けを求める使者を送り、その要請を受け、彼は仲間たちと共に旅立つ。女神アフラエルの高位の巫女であり、スパーホークたちの魔術の指導者であるスティリクム人女性セフレーニアや、元騎士団長のヴァニオンらも加わり、一行は帝都マセリオンを目指して進む…。
自分も剣を取って戦うものの、今回は、守るべき女王様つきだし、「冒険の旅」というには、政治色が強く、職業軍人としての戦闘が多くなっています。その場を切り抜けるだけではなく、その後を考慮した作戦が多く、「神」でさえも倒さなければならない「敵」であれば、畏怖の対象ではなく、「どうやって倒せばよいか」を冷静に見極めていくというような感じで、「政治」「職業軍人」っぽさが際立ってきたようです。っていうか、怖いものなし?この人...
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 | 『白鳥異伝 下』 徳間書店 price : ¥900 release : 2005/10/21

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小さい頃には気付かなかった
個人的には、勾玉3部作の中では一番「好き」という気持ちが素直に出ている作品だなと思っています。側にいるだけじゃいや→キスしたい→朝までいっしょにいたい、っていうのがすごく他の作品に比べるとはっきり表現されていますよね(うまく表現できないんですが、決して否定的なことではないです)この作品を一番最初に読んだ頃は、あまりにも遠子と小具那が子供っぽいような気がするので、他の2作のお姫様のほうが憧れだったのですが、今なら、遠子のほうが好感が持てます。それに、親との関係に苦しむ小具那の気持ちも、小さい頃は「マザコン!」って切り捨てていましたが、大人の今になって、何だか分かるな〜という気がするんです。何度読み返してもいいシリーズですね。文庫化万歳!
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例えるならば、甘くて丸い飴玉。
ふわっふわのパンを食べるような、熱々のスープを飲むような、幸福でほのぼのとした時間が流れている心温まる1冊。 摩訶不思議な出来事が起こる訳ではないけれど、どこか不思議の国に迷い込んだような街の風景と人々の交流が描かれ、忙しい現実世界から、物語の世界へトリップする楽しさが味わえる。
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 | 『かわいい女』 東京創元社 price : ¥714 release : 1959/06

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ちょっとトンデモな結末だが
チャンドラーの傑作のなかでは、息を抜いたような作品だが、この結末がOKである人は自分のように、ミステリーよりもハードボイルドの風味が好きなタイプなのだろう。
女優たちの華やかな生態とショービズの世界を舞台に、ちょいわるオヤジの元祖たるマーロウがもてまくる。そしてお決まりの運命の女と対峙する。
チャンドラーもハードボイルド小説できっちり一人称の冒険もしていたのだから恐れ入る。
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渋いファンタジーの開幕
聞きしに勝る読みやすさで、まだ導入部ですが営業回りの移動中に1巻読破です。 いろいろ良いシーンや描き方があるんですが、面白いと言い切るには、まだ序盤過ぎて判断できないですね。 ただ翻訳の上手さか、すらすら読んでいけます。
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 | 『シャドウ』 東京創元社 price : ¥1,575 release : 2006/09/30

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表紙の絵の怪しい感じも◎
この作家の作品は初めてだったが、読みやすい。さらにストーリーがよく練られていて 飽きさせない。個人的に子供が絡んだ物語が好きで、スグに感情移入できる点もポイントが 高い。表紙の絵からも官能さが漂っておりGood。 今後この作家は大ブレークするだろう。他の作品も是非読んでみたいと思う。
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 | 『お江戸でござる』 新潮社 price : ¥500 release : 2006/06

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認識を新たにさせられる
「江戸事典」というような構成になっており、しかも、その説明の文章が生き生きとしています。読んでいて、江戸の町が目の前に出現したような気にさせてくれます。
この本を読んで、いかに「江戸」のことを知らないかを認識させられました。今まで「江戸」について得ていた情報は、大半が武士の世界のもののようです。ですから、一般庶民の暮しや考え方を新鮮な感覚で受け止めることになりました。
もう一つこの本で得られたことは、日常いろいろ使っている言葉や慣習が、どこに由来しているかで、その面でも楽しく読むことが出来ました。
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長編
シリーズ第5巻。長編としては2作目です。敵討ちの因襲を覆す好短編「梅安雨隠れ」と表題作である長編を収録。 表題作は、音羽の半右衛門の罠にはまり、直接江戸へ出張って来た白子屋の話。梅安は自分の命を省みず、単身で白子屋の本拠に飛び込んで行きます。 浪人・田島一之助や、凄腕の仕掛人・鵜の森の伊三蔵など、多い登場人物、派手な事件、濃いキャラクターが絡みに絡んで、意外かつどんでん返しの多い展開をみせてくれます。
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 | 『皇子の虜囚』 心交社 price : ¥893 release : 2007/04

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 | 『黒薔薇の騎士 聖帝ローザ』 キルタイムコミュニケーション price : ¥935 release : 2006/10/22

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新米「剣闘士」グイン
タイス伯爵タイ・ソンの要請により、快楽の都タイスに入ったグイン一行。伯爵は一座の出し物をいたく気に入り、近く催される水神祭りの武闘大会にグイン、スイラン、リギアを剣闘士として出場させることに決める。擬闘しかできないというグインやリギアたちの力量を計るため、伯爵は三人に競技場で他の剣闘士と戦うことを命じ...
前巻がタイスの観光案内だとすると、今回は、『新米「剣闘士」グインに密着!剣闘士とは?』というところでしょうか?グインが剣闘士として一騎打ちをするので、戦闘シーンが好きな人には面白いかも知れません。ちょこっと記憶が戻ってみたりするところもありますが、タイスからの脱出がどんどん難しくなっていき、新しい味方が一人増えた以外は、話に進展はなし。最後のほうになって、タイトルの「タイスの魔剣士」マーロールが出てきますが、作者のお楽しみキャラって感じがします。このタイス編が終わった後も登場するんだろうか?別にいいんですけどね...
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 | 『心の鍵 下 (3)』 角川春樹事務所 price : ¥1,050 release : 2007/03

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復活した齋藤薫
「齋藤薫は、美容論より精神論に走りすぎ・・・。」そう評されたこともあったが、それは実際、一時、齋藤薫がわけのわからないことを書いていたからだと思う。 しかし、私はこの本で、やはり齋藤薫は美容ライターの第一人者であり、日本人女性が読むべき本をかいている。 タイトルのとおり365項目あるのだが、数時間で読んでしまった。そして、月に一度は取り出して読んでいる。この本で強く感じたのは、齋藤薫自身、「勘違い」と「勘違いした女」に辟易としたのだなと、感じたこと。一時、勘違い芸能人を褒め称えたりしていた齋藤薫にがっかりした人も、この本で再び、齋藤薫の「すごさ」と「正しさ」を知ることができるはず。
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火曜日は通う日
ずいぶん前のことですが、よく本屋に平積みされていましたっけねぇ。 その後しばらくして、DVDを借りてきて見ました。 なかなかよい作品だと思って、ぜひ原著でと思っていました。
感動的で、人生への示唆に富んだ言葉がならんでいます。 力のある言葉は、言語を選びませんね。 本当にいい本です。 生を賭けて言葉をつむぐ、その壮絶さは正岡子規に通じます。 やはり映像作品とは違った感動を与えてくれます。
英語のほうはといいますと、 文も割と平易なので、初級?中級。高校を卒業した程度の人に最適です。
ぜひ、感動を原著で味わってください。 英語の勉強にもなって、感動も一石二鳥?
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子供の本の世界を広げます
小4の娘に買いました。名作選は安易な感じがして好きではないのです。ダイジェスト判になっていたりもしますし・・・・ でも、これは短編ですが、原作のままで載っています。 子供は本好きですが、どうしても好きなジャンルの本を選びがち。その点、この本は子供に目新しいジャンルへの関心を広めてくれるようです。この本に載っている作者の別の本をドンドン読んでいってくれたらいいなと思います。
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 | 『ブラック・ティー』 角川書店 price : ¥462 release : 1997/12

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短編における秀才な出来
私はこの作家の作品を全て読んでいるのですがこの短編集は素晴らしい出来だと思います。 表題にあるブラックティーは読んでいて冷たい感想を抱きました。 薔薇の中でも高価なものを置いていってしまうそんな冷たさができる女なのかなと思いました。 最近この作家は作品を出していないので是非この続編を読んでみたいそんな作品です。
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まだまだ続く古典常識的解説
長くしつこい上巻を読み終わった満足感があっても、本文の内容がどうだったか忘れてしまっています。しかし、古典常識は何回も同じようなことが出てくるので、覚えていますがいい加減嫌になります。中巻でも、トーンは同じで疲れます。
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古典文学の精華を丁寧な解説付きで
「『新古今』の文庫版ならもう岩波にあるじゃない」と思われる方が多いだろうが、 岩波版が(「佐佐木信綱校注」にも関わらず)解説も訳もないのと対照的に、 本書は見開きの左ページ全面が右ページの和歌の訳・解説に割かれており、 中でも解説は歌枕、歌語、本歌、さらに文法的なことまで言及している親切ぶりである。 その代償として上下二巻なのが難点と言えば難点であるが、訳・解説とも 新古今研究の第一人者である久保田淳氏の手によるものだけに初学者はもちろん 年季の入った古典ファンも満足させるものであることは間違いない。
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![硫黄島に死す]() | 『硫黄島に死す』 新潮社 price : ¥540 release : 1984/07

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殺される時ひとは息を呑む
実際、「戦争小説」を謳ったものには、思索やら議論やらで埋めつくされた、頭でっかちな私小説に過ぎないようなものも多い。「どうしてこれが随筆や論文でなくて小説の体裁をとったのだろう?」と訝しく思ったりもする。といって恋愛なんかを絡めた安いやつも到底読む気が起きない。正直、私は昨今の戦争小説にあまり期待していなかった。が、本書を読んで目から鱗がおちた。私はこういう作品が好きだ。けれども「?だから素晴らしい」とか説明する気が起きない。この作品の、言い訳のない、ある種清々しい世界を、脂じみた言葉で触れるのにためわれる。もし戦争が始まっても赤紙さえ来なければ私は戦場になど近づかない気がする。そんな「私」のような主人公たちが召集を受け、絶海の孤島や異国の野原で殺し、死んでいく。ー「私」が死ぬーそれで全てなんじゃねーのか?戦争なんて、人間なんて。
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待ってましたぁ!
自分的に、これほど新刊の発行が待ち遠しいBL小説も珍しいんじゃないかと思う。毎巻、次の発行がいつか気になって仕方が無いくらい、ドキドキ・ハラハラ・胸キュン、の三拍子なのです。一巻から通して全体的に歴史色が濃く、最近の「あっ軽いノリ」のBL小説に慣れた女史にはやや硬く感じるだろう文体。であるからこそ、緻密に構成された世界観と物語の流れに惹き込まれていきます。文句無く、星5つ!
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 | 『影のなかの恋人』 二見書房 price : ¥940 release : 2005/07

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面白いです。
前回の作品に比べて、全体の雰囲気が暗く感じるのですが、いかがでしょうか?やはり、ヒーローの過去やストーリーを考えるとやはり、シリアスなるのでしょうか?ヒーローの思い悩むジェラシー部分ががほほえましいです。
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吉井さんは詩人ですね
イエモンの歌詞って大好きですが、こうして製本されてみると、やはり詩の素晴らしさがくっきり浮き上がって見える気がします。とくに、タイトルのソーヤングは、20世紀の名曲だとおもいます。
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買いです。
テクスト論という視点から、馴染みの作品を論じられると、今まで考えてみもしなかった読みを提示され面食らうことがままあります。「こころ」という、その大部分を語りによる物語を、やれ後期三部作だ、エゴイズムだのと(例えば、教材として教えるために身勝手に)捉えてきた自分のようなものにとって本書は、思わず赤面し猛省を促されるばかりの肩身の狭い思いをさせられた作品です。内容についてのなんの説明にもなりませんが、長い時間をかけて「こころ」という作品に接してきた人にはぜひ読んでいただきたい一冊です。
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 | 『窓のあちら側』 出版芸術社 price : ¥1,575 release : 2007/02

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ファンにも、初めて読む人にも
収録作:「グリーン・レクイエム」「ネプチューン」「雨の降る星 遠い夢」「季節のお話 一月、八月、十二月」「眠い、ねむうい由紀子」「影絵の町にて」「大きなくすの木の下で」 熱心なファンなら、単行本未収録作(後ろの3つ)目当てで即購入でしょう。 一方、最初の3作は新井さんの短編の代表作といえるものなので、「新井さんの作品に興味はあるけど、どれから読んだらいいのか分からない」という人には、この本はピッタリだと思います。これらの作品が気に入られたなら、初期の長編(コメディ・タッチで、文章も軽めですが、作品のトーンは共通するものが多い)も気に入ると思いますよ。
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【商品詳細】
湖水地方とは、イングランド北西部のカンブリア地方に位置し、「英国で最も美しい景勝地」と言われる英国随一の観光地である。年間1400万人の観光客が全世界から訪れ、そこでは豊かな自然の中で昔ながらの素朴な生活を続ける人々と多くの野生動物たちが共存している。 この地方には「ピーターラビットのおはなし」の作者であるビアトリクス・ポターがこよなく愛した村ニア・ソーリーがあり、その周辺はナショナル・トラストの厳しい管理の下に置かれ、100年前の絵本に描かれた美しい風景がそのまま残されている。それが観光客たちにとってたまらない魅力になっているのだ。 本書は、そんな湖水地方の美しい風景を、その歴史やトピックスを交えながら、たくさんのカラー写真とともに紹介している。湖水地方の村にとても緩やかな、そしてやさしい時間が流れていることが、それらの写真からも伝わってくる。 ポターのほかにも自然詩人のウィリアム・ワーズワースや美術批評などで活躍したジョン・ラスキンなどが生活した家もあり、それらも当時のまま保存されている。この地方は多くの人々から愛されてきており、これからも愛され続けるのだろうが、そのために重要な役割を果たしているのが、単なる自然保護運動ではないナショナル・トラストなのだ。 まだ湖水地方を訪れたことのない人はもちろん、以前に訪れたことのある人も、必ず新しい発見があるはずである。それだけ尽きない魅力がこの地方にはある。湖水地方を訪れる際のガイドブックとして、ぜひ活用してほしい。(杉本治人)
自然を大切にし歴史を尊ぶ英国人気質
ワーズワース兄妹やピーター・ラビットなどで日本でもあまりにも有名になった湖水地方。まだ行ったことはないが、カラフルな写真をみているだけでも、充分に楽しめた。自然を大切にし歴史を尊ぶ英国人気質というものの素晴らしさ。一度こんなところに住んでみたい。それも何百年も続いた古い家にひなびた骨董家具を揃えて。そんな思いにさせてくれる本である。
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あくが強い読後感は、とっても残念。。。
予想よりはずっと、読みやすかった。旅船が舞台で、容疑者は限定、そして名探偵に船内で起きる殺人の数々と、作品背景は、クリスティーのあの名作に似てますね!!ロシアの作家で、歴史ミステリーと、ちょっと難しそうな第一印象でしたが、冒頭のようにとても読みやすく、物語の伏線、登場人物の会話、そして終盤に起こる読者期待のどんでん返しと、本格物の良い部分を十分作品に昇華させている辺りは、本国(ロシア)でベストセラーとの作者の力量も十分に感じさせます。しかし、作品の所々に顔を出す、日本人、欧米人をちょっと馬鹿にした(皮肉った)言葉の数々は頂けない。人種差別的な昔の言葉、物語に登場する日本人(重要な役回りであるが)に対する描写も、なんだか随分前の日本人の印象そのままで、今でも外国人から見ると日本人(日本)はそんな感じに思われているのでしょうか?作品の出来は良かっただけに、その点はかなりの減点で、評価は星3つでした。作者名は日本語の悪人からとったようですが、とてもあくが濃い読後感でした。残念。。。
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【商品詳細】
世の中には小説の書き方に関する本があふれている。そういった本の読者の大半は、小説を書きたい、あわよくば小説家になりたい人だろう。しかし、本書の「少し長いまえがき」の中で、高橋源一郎は早々に断言する。「わたしの知っている限り、『小説教室』や「小説の書き方」を読んで小説家になった人はひとりもいません」。なぜか。「小説家は、小説の書き方を、ひとりで見つけるしかない」からだそうだ。 しかし、著者は小説家志望者の夢を打ち砕こうとしているわけではない。この本は、標題どおり「1億3000万人のための」小説教室なのだ。「小説を書く」という作業の前に、「小説の書き方をひとりで見つける」方法を手とり足とり、教えてくれる。 小説は「つかまえる」ものであること。小説と「遊ぶ」こと。まねることから始めること。小説の世界に深く入ること。そして最後に、自分の小説を書きはじめること。著者の後について「小説を書く旅」に出た読者は、今まで気づかなかった小説のおもしろさに気づかされる。書くよりもまず、読んでみたくなるはずだ。そして、著者の教えどおり、まねをしたくなる。 要するに、本書は「小説(を楽しむための)教室」でもある。その意味では、小説家になりたい人が目を通すべき実用の書といえる。音楽を好きな人が音楽家になり、スポーツの好きな人がスポーツ選手になるように、小説を書くためには小説を深く、楽しめることが前提だ。この本を読むと、小説がますます好きになるはず。文章の巧拙やプロット、キャラクターづくりのテクニックを越えた、小説の魅力に目を開かせてくれるからだ。(栗原紀子)
目からウロコの小説教室
世の中には、文章を書くためのテクニックや物語の構成、キャラクターの作り方などの、 いわゆる『小説の書き方』を教えるための技術本がたくさん出回っておりますが、この本は一味違います。 本書を読んでいると、小説家というのは技術やテクニックではなく、 「なるべくしてなった」なのだなぁと思わされます。 物語を書くこと以前の、小説を書くにあたって、必要不可欠な精神論とでもいえばいいのでしょうか、 物語を生む原動力となる心構えを教えてくれます。 こうした観点から、アプローチした小説の書き方というのはたいへん貴重なのではないでしょうか。 小説を書いているんだけれど、何かが足りない…… そう思う方は一度本書に目を通してみるのもいいかもしれません。 ひょっとしたら、足りないものが見つかるかもしれませんよ。
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男達の賛歌
北方氏の事は、ある雑誌のコラムで知っていた。 しきりに自著の水滸伝を薦めていたのだが、私は長い間手に取ることはなかった。 ふと一巻をを手にしてから一年。まさかここまで引き込まれるとは思わなかった。 最終巻を読み終わった後、何が自分の中に去来するのか。 それを考えると恐ろしくなる。自分の中の男を呼び覚ます、まさに男達の賛歌。
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表紙にひかれて
買いました。作品は続編ですが、単独で読んでもおもしろいと思います。ヒーローの葛藤とヒロインへの想いの深さが、ロマンス好きにはたまりません。
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大好きです。
買ったのは数年前なのですが、今でもよく読んでいます。 1巻から3巻までのお互いの距離や心情の変化にドキドキします。 高遠さんの他の作品にはまだ手が出せない程に、キャラクターに依存してしまいました。 じれったい内容ではありますが、そこがまたラストに向けて良いスパイスになっていると感じます。 攻めも受けもどちらも可愛くて、格好良いんです。 年下攻めと、音楽業界というシチュにも惹かれました(笑) イラストもすっきりしていて素敵です。
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 | 『一分間だけ』 宝島社 price : ¥1,470 release : 2007/04/08

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考えさせられる本でした。
今日買われなければ殺処分になってしまう ゴールデンリトリーバーのリラとの出会いから その愛するリラの死までを描いた作品。 もちろん、メインは最近の話なんだけど、 出会いの部分から泣けてくる。 その後、リラのために都心から郊外へ引っ越し、 通勤に時間がかかるようになり、 仕事にも無理がかかるようになる。 ささくれ立ちそうになる藍。 追い討ちをかけるように恋人の浩介が去っていく。 リラさえいなければ、と思う藍の気持ちが痛い。 もしリラがいなければ、仕事もバリバリできるし、 新しい恋のチャンスもあるだろうし、 「いっそ死んでくれたら、いなくなってくれれば」と 考えてしまう藍の心も良く分かる。
しかし、そのリラが病に倒れたとき、本当に自分にとって 愛すべきものは何なのか、大事なものは何なのか、悟る藍。 そしてリラのために仕事もセーブし、リラ中心の生活を始める。 この辺からもう涙がにじみます。
最後は本当に泣きそうになるくらい、 藍の気持ちが痛いくらいに伝わってきて やばかったですね。
登場人物がちょっと優しすぎるかな?って言う感は否めません。 鬼編集長も実はいい人だったり、 編集部の面々もなんだかんだ言いながら優しい。 別れた浩介やその新しい恋人である友里もどこまでもいい人。 そこがちょっと不満って言えば不満ですが、 全体的に雰囲気が良くて、すごく読みやすかった。
そして最後に、やっぱり一人で犬を飼うのは大変だ・・・、と 思い知らされました。 飼い主の都合だけではなく 飼われる動物の身にもなってあげないと 動物を飼うことは難しいと感じました。
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映画フアンも原作は必見!!
中学時代、TVで「風と共に去りぬ」を観て感動し、世の中にビビアン・ リーほど美しい人がいたのか・・・とため息をついたものでした。原作を読んだのは社会人になってからですが、原作には映画では描かれ ていない部分(スカーレットの1人目、2人目の夫の間にも子供がいる ということなど)も緻密に書かれており、面白くて、全巻いっきに読んで しまいました。 それにしてもビビアン・リーを見つけだした人は偉い!彼女はほど スカーレットな人はいないでしょう・・・
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素朴な真理
トルストイは名門貴族かつ大地主の跡取りとして生まれ、何不自由なく育ち、作家としても「戦争と平和」、「アンナ・カレーニナ」などの名作を産む。ところが、ある時から共産主義に目覚め、自分の生活に疑問を持つようになる。人は平等に暮らすべきではないか、土地を所有している人と小作人がいるのはおかしい。自分も財産を捨てて、一介の人間として生きるべきではないか。当然、周囲からは反対を受け、遂には一族から放逐されてしまう。トルストイの作風が前期と後期とで全く異なるのはこのためである。
本作は当然、後期に書かれたもので、上述の平等主義、共産主義(当時のロシアには民主主義という概念はない)を平易に民話風に語ったものである。「正直ものはバカを見る」のではなく、正直に生きる事こそ尊いという理想を素朴に綴ったもので、素直に感動できる。書き手に取り澄ました所がなく、読者と同じ目線で書いているので親しみが持てる。
個人的には「戦争と平和」のような大作より、本作の方が好みである。平易な文章で書かれているので子供から大人まで誰でも手軽に読める。一服の清涼剤となる名作。
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教養もつくうえ、シンプルに楽しめる本
シンプルかつスパイスのきいた本。 時々著者のエピソードや、解釈なども読み取れてとても楽しい。時間を忘れ、一日で読みきってしまいました。こういう類の本は教科書的になりがちですが、気取らず、古典に愛のあるツッコミをいれる、阿刀田スパイスがふんだんに効いています。 ギリシア神話の基礎知識があればさらに分かりやすいと思います。是非それは「ギリシア神話を知っていますか。」で。 こういうダイジェスト版で、大体のあらすじを知ると、古典を読むのも簡単になると思います。 美しい言い回しなどは、やはり原本をよむのがいいんでしょうが。。 その後の美術鑑賞が、ぐんと楽しくなること間違いなしです☆☆☆
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 | 『七夕しぐれ』 光文社 price : ¥1,680 release : 2006/10/21

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やっぱりボクも、あの3人に拍手を贈ってげたい
転校したの小学校で出会った近所同士でもある新しい友達 「どうして仲良くしてはいけないの?」…ただ素朴に浮かんでくる疑問
差別問題という、 理解することも表現することも躊躇われがちな事柄を、 決して正しさを押し付けるのでもなく、 小学生の男の子という目線から少しも曇りなく見つめた作品です。
大人が判らなくなってしまったもの… 判ろうとしなくなってしまったもの… それを理解させ、気付かせてくれるのは子供なのかもしれない
子供にも子供の事情というのがあって、 それは大人の抱える事情とさほど変わらない… 和也の経験する弱さや葛藤や憤りは、大人が何時の間にか無視して、 自分がそれに巻かれてしまうことを許してきたものと通うものがある
登場する3人の子供たちのように、大切なものを大切に、 おかしいと感じることはおかしいと拒むことを貫けるように そんな風でありたい…そう思った。
悔しかったり、痛快だったり、恥ずかしくなったり… 誰もが自分を振り返りながら読んでしまう… すごく教えられました。 やっぱりボクも、あの3人に拍手を贈ってげたい。
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これを自分の子供には読ませたくない・・・
ダレンシャンの第一巻はとても面白く読めました。 そこで、2巻も楽しみにしていました。 しかしこの巻は、描写がきもちわるいだけで、 動物愛や友達への友情もうすっぺらく感じました。 なかでも、カニバリズムという大人の世界でもタブーなものを まだ自己が完成していない子供が読むというのは 大変危険だと思います。 自分の子供には読ませたくない。
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陰鬱な激情をリアルに描ききる作品
主人公ジュリアン・ソレルの、打算的で野望に満ち満ちたダークな側面と、宗教の儀式や恋にすぐに感動してしまうといった純粋な側面という二つの顔が印象深い。自意識過剰で陰鬱な彼のキャラクターは、今の若者・青年にとっても非常にリアルだ。複雑に転回していくストーリーを背景に、上述の如き二面性に引き裂かれるジュリアンが生きていく様は、読んでいて非常にスリリングである。悲しいくらいにすれ違いつづけるジュリアンと「他者」「世界」。後半の息を呑むような展開は、まさに本を置くことが出来ず、ひたすらページをめくり続けるしかなかった。 名作と聞くと読む前から萎えてしまう事が多いが、本書は一気呵成に読み終えることができる。生島遼一氏の秀逸な訳・解説も必読。もし同じスタンダールの『パルムの僧院』と比べろといわれたら、主人公ジュリアンの陰鬱で分裂症的なキャラクターが気に入ったので本書をお薦めする、と答えよう。
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 | 『お散歩ブック』 角川書店 price : ¥580 release : 2002/09

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心が和む本です。
お薦めの散歩コースとかお気に入りの場所の紹介だけではなく、 いかに楽しく散歩をするかというアイディアが沢山詰め込まれた 本です。 読んでいると、これやってみよう!ここに行ってみたい!とわく わくした気持ちになれます。 イラストも可愛く、全体的にほのぼのした雰囲気で和みます。 散歩に興味がない人でも、エッセイが好きな人にはお薦め。
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めずらしい攻め視点
「ブルーサウンド」シリーズの4作目。ちょい役だった山下さんとかわいい系の男の子のお話。 3作目で、瀬里ちゃん弟が男とくっついたのにもびっくりしたけど、なんと今度は普通そうな山下さん!!!なんでそう、みんながみんな男に走っちゃうわけ??そりゃないでしょ?。と、苦笑しつつも読んでたら、これがよかった!!! 山下さんの性格形成とか、背景とか、丁寧に書き込んであって、それであーなってこーなって、ってのが、すごくよく分かりました。一葡(いちほ、です。読みにくい…)くんの強さもあやうさも、すごくよく掘り下げてあって、哀しくなります。この二人が上手くいってくれて、本当によかった。読後、ほんわかした気分になれます。山下さんが一葡くんにはまってゆくところが、つぼでした。 さずが上手いなぁ、の一言でしょうか。のってますね。
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![人生について]() | 『人生について』 中央公論新社 price : ¥660 release : 1978/01

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蛍となった亡き母との出会い
文庫本で唯一、ベルクソン論へと発展した「感想」が所収されている。そこが他の小林作品の文庫本との大きな違いだ。この文章だけでもこの本を買って読む価値は大いにある。そこでは「童話的経験」と称して、大きな蛍火となった亡き母の魂との邂逅が描かれている。日本の近代で最高の批評的知性が、超常現象についてあからさまに語った問題作である。小林は実はモーツアルト論を書いたときに、それを母親の霊魂に捧げている。それはその実在を信じたうえでの献辞だったのだ。 「感想」はその後、ベルクソンへの言及を深めていって、アインシュタインとの論争のところで未完状態で終わった。私は雑誌のコピーで読んでいたが、長らく全集にも収められないでいた(最近の新しい全集と全作品には入っている)。この本におさめられているのは第1回目掲載分だけだが、中村光夫はここに以後のテーマは提出されているのだと言ったという。その中村光夫はどうしてあんなものを小林に書かせたのだと周りから責められたらしい。ほかには「私の人生観」「セザンヌ」が秀逸。
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必ず読みましょう!
今という状況がどういう状況なのか、未来がどうなるのか、それを知りたければ必ず読んで欲しい一冊ですね。 オーパーツの残した不思議なメッセージと重なる部分があります。 この人は何か知っている。そう感じました。だから読みました。そして解かりました。 彼の遺言はどんな遺言より重要かつ重大な意味を持っていると思います。 人間として生まれてきたなら読みましょう。エンジョイ!
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サマーセットの恋
今回は、被害者がロークとつながりのある人物。しかも巧みにサマーセ ットが容疑者に仕向けられてしまいます。 そしてイヴとロークはロークの故郷アイルランドへと向かいます。この 場面では都会の喧騒もなく、まだまだ昔のなごりがあってドロイドなどの コンピューター系統のものが出てこなくてとてもも自然です。ゆったり とした雰囲気に浸れます。また新しくフィーニーの部下が捜査に加わります、ピーボディに惚れて いるようですが、どうなることでしょう楽しみです。少しはサマーセット とイヴの仲も良くなるんでしょうか?次回もとても楽しみです。
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 | 『小袖日記』 文藝春秋 price : ¥1,600 release : 2007/04

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現代の価値基準で弄繰り回した感が露骨すぎで・・
源氏物語の真相の筋書が、いかにも現代人の発想で・・ わたしも現代人なので、理屈的にはこの方が断然納得いくんですけど。 でも、やっぱり源氏物語を殺されていくように感じる気持ちの方が強かったです。 現代のお手軽なヒューマニズムに置き換えられていくような感じでした。 一種のパロディではあるのだろうけど、風刺的なわけでもなく粋なわけでもなく・・ 「あたし」による解説や主張や言い訳が多すぎて、そこがどうにも無粋なのです。 もっとも、テーマとしては、小袖こと「あたし」という現代人の成長記なのでしょうけど。 源氏物語を好きな人にはあまりお勧めしたくはないです。 個人的には「末摘花」は面白かったです。
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 | 『沈黙』 全国学校図書館協議会 price : ¥193 release : 1993/03

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扇動者と被扇動者
「本当に怖いのはそういう連中です」が圧巻である。 ひょっとして、少なくない数の「少数者」を決定的に損なってきたのではないか……。自分は悪人じゃないと思って無邪気に生きている人は是非読んでいただきたい。
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ものたりない・・・
近未来の政府公認の犯罪者処刑組織。 主人公は、過去に神父の実父に性的虐待を受け、その父が目の前で自殺したことから、接触障害と血液恐怖症と言う後遺症を持っている。 それでも、それを克服(?)し、冷静沈着な幹部として指令を出す。
題材としてとても面白そうだと思ったんですが、なんというか、ものたりない。 憎んでいる男から、二人の息子(養子)を取り戻すために、ワザと事故を起こすような人物のはずなのに、自宅マンションへの侵入を何度もやすやすと許して、何の対策も講じない。 侵入者にも気付かず、ケーキスタンドを投げつけると言う少々情けない感のある抵抗・・・ 冷静沈着、毒舌はどこへやら。 雪見障子一枚隔てただけの状態で、声を聞かれていないと思うというのは、どこまで物を知らないんだと突っ込みたくなりました。
養父、恋人、義息子二人に守られていることにも気付かず、誤解だけで壁を作り、結果、足を引っ張る。主人公の当初のプロフィールはなんだったのか? 濃厚なセックスシーンでお茶を濁されているような気がしました。 背景も、キャラクターのプロフィールも申し分なく面白そうなのに、物足りなさだけが募りました。
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 | 『オオカミの誘惑 1』 河出書房新社 price : ¥1,260 release : 2005/02/16

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映画の後のおさらい用に!
映画よりも切ない、、涙ボロボロ・ストーリー。
映画を見た後にこれを読むことにより、より深く彼らを理解できておすすめです♪ 映画はほんの半分しか語られてない、真相はこの本の中に!!
この本のポイントは、テソンが単独、海外へ渡ってからの暮らしぶりが詳細に描かれ、知られることのなかったハンギョンに対する想いの深さが暴露されてること。 不憫すぎて、これを読んだら涙が止まりませんでした、、。
(映画の前に読んでしまうとネタバレになるのでくれぐれもご注意くださいね。)
そして、韓流なんて、、と思ってる方にもぜひ一度読んで欲しい、心が切なくなる1冊。 オオカミの誘惑に嵌った方、さらなる真実がここにあります!
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ちょうどバンコクで読みました
バンコクのサービスアパートに滞在しているときに、そこに置いてあったものを読みました。 日本人が随分と利用しているアパートなので、誰かが置いていったのでしょうか。 おかげで雨の日の暇つぶしになりました。
他の方もレビューされていますが、なんともうらやましい話です。 バックパッカーものばかりが旅ものではない、というのはとても新鮮でした。 普通の旅でも楽しい旅ものは書けるんですね(マジックマッシュルームの件はあまり関心できませんが)。
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 | 『城塞 (下巻)』 新潮社 price : ¥780 release : 2000/00

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大阪夏の陣
下巻はついに大阪夏の陣から大阪城陥落まで。豊臣側の奮闘には目を見張るものがあり喝采したくなることもしばしば。しかし、愚かなトップの下で有能な現場が崩壊するという典型的進行。戦略のない激闘がいかに惨めかを思いださせてくれる。面白いのは、家康側には早くも平和ボケした貧弱な部隊が少なからずあったこと。こういうことを見越して、家康は嫌というほど政治的圧迫(嫌がらせ)を豊臣側へ突きつけたのかな、と思わされる。
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 | 『好色の魂』 岩波書店 price : ¥945 release : 2007/05

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 | 『香華』 新潮社 price : ¥860 release : 1965/03

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女の一生
数ある有吉作品の中で一押しです。奔放な母に憎しみながらも愛情をすてられない 朋子。戦後の復興の中でも母はと朋子を苦しませ続ける。 そんななかで、わずかな純情な恋、良い旦那、そして店。娼妓にはならない、と 決意から生き抜く力を得ている気がする。 最後の旅先での女将の愚痴があとをひく。
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 | 『言葉の常備薬』 双葉社 price : ¥540 release : 2007/06

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 | 『順列都市〈下〉』 早川書房 price : ¥651 release : 1999/10

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時空が暴走する
現世を越え、さらなる無限の世界をPC上で走らせた。 それはほんの一瞬の出来事であったが、それにより現世を越えた世界へ足を踏み入れる。山岸さんの訳もわかりやすく、まさに、センスオヴワンダーと呼べる作品でしょう。
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![こうばしい日々]() | 『こうばしい日々』 新潮社 price : ¥420 release : 1995/05

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素直に、こう思った。
綿菓子のようにフワフワしてて、 朝の様にすがすがしい。
このような気持ちにさせてくれるのは、 江國 香織だからだろうと思う。
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本編と同じ“色”でありながら、別の“イロ”です。
初の単行本…☆
本編ではギリギリでノーマルなのですけれども。 単行本では、やってしまわれました…。
ですが、本編に綺麗につながるように、なのか…。 全て落としてくださっています…。
哀しいようなありがたいような…。 ちょびっと複雑です…。
短編、3作品で構成されています。
麻生×武藤の「真夏の衝動」 小林×広海の「21歳の激情」 陽一×広海の「情動の呪文」
以上の3作品なのですけれども、「21歳の激情」はドラマCDになっていますし、ブックレットとしても収録されていました。
あ、「情動の呪文」で広海くんが「蓮根ハンバーグ」を作っているのですけれども、本当に美味しいです…。
このお料理を知っただけでも読んだ価値があった…と思ったほどの美味しさです…。
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まずまず面白いんだけど……
これまでのスワガーシリーズとは違って、アクションよりも陰謀が錯綜するプロットに重点が置かれていて、歴史小説の赴きさえある。船戸与一の『砂のクロニクル』や『蝦夷地別件』を思い出した。だが船戸のリアルな作風とは対照的に、主人公は相変わらずハリウッド映画のような甘っちょろい正義感に任せて行動し、しかもそれでなんとかなってしまう。ストレートなエンターテイメントなら単純な正義と悪の図式が許されたし、主人公の超人ぶりも素直に受け入れられたのだが、このように虚実織り交ぜた謀略の物語では逆に興ざめさせる。とってつけたようなハッピーエンドもバカバカしい。
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大人こそが読むべきすばらしい冒険小説
岩波少年文庫にはいっているが、このような清透な物語こそ、くさったSFや殺人事件ミステリやノンフィクションや週刊雑誌連載小説で心根が汚れきった大人たちが読むべき真に美しい冒険物語である。童心に帰るなどといった生やさしいことではなく、これは大人こそが読むべきすばらしい冒険小説である。挿画もすばらしい。
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ぜひ書簡インタビューを読んでみてください
谷川俊太郎の比較的最近の作品と、単行本未収録作品、書簡インタビューを収めた、最新アンソロジーの3巻目です。 加齢に伴い「生きること」と同じように「死」が、作品の随所に伺われるように思われます。もちろん、それはそれで読みごたえがあるのですが。 各作品ももちろん良いのですが、この巻では書簡インタビューが面白いですね。メールでやりとりをしているせいなのか、これが谷川俊太郎の「らしさ」なのか、微妙にずれたやりとりをしています。
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![知と愛]() | 『知と愛』 新潮社 price : ¥660 release : 1959/06

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愛欲に満ちた魂の遍歴を経て、至高の芸術作品を倦みだす
ヘッセが五十三歳のときに書かれた、成熟しつつも瑞々しい傑作。
修道院から逃れて、世俗に塗れ、再び修道院に戻ってきた、「愛」を象徴する人物であるゴルトムントが、最初からずっと修道院に留まり、神に精神を捧げ、最終的には修道院長になっていた、「知」を象徴する人物であるナルチスの思想を、根底から揺さ振るというところに、リアルを感じた。ペストが蔓延する町々や、ユダヤ人を虐殺するキリスト教徒を見てきたゴルトムントには、思想に於いてのみ世界を理解しよう、理解出来る、と思っている修道院の価値観は、謂わば世間知らずのように写ったのだろう。しかし、幾らなんでもゴルトムントは愛欲に耽りすぎなような気もした。そうであるからこそ、二元論的に対立する事象を一つに融和することが出来る芸術というものが生まれるのだ、ということをヘッセは主張したいのだろうが、成る程、つまりはヘッセも相当なやり手だったんでしょうなあ、と思った。後半のナルチスとゴルトムントの対話は、極めて哲学的で、プラトンの対話編を読んでいるような気になった。また、「知」の世界に身を置く事で、決して誰も愛することが出来なかったナルチスが、最終的にゴルトムントへの愛を語る場面は感動的だった。
それと、やはりヘッセと言ったら、訳者である高橋健二さん。大変読み易くて、リズムに乗れる名訳を、有難う!
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