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 | 『乾坤の夢〈下〉』 文藝春秋 price : ¥580 release : 1999/12

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器の違いを痛感する
大阪の淀殿と徳川家康の器の違いを痛感します。 どんなに、優秀な社員がいても、社長がボンクラでは話しに成らない ことも強く感じます。真田幸村・後藤又兵衛を擁していながら、彼らの意見を取り上げない。 戦場でも、場内でも、自分の意見を優先する。 読んでいて、淀殿と大野の言動と行動には腹立たしくなります。 ● 志は育てるものなのだ 徳川家康は、天下人になろうと最初は思っていなかった。 彼は、一歩先・一歩上を見続け、確実に登ってきたんだ。 彼の”志”は、織田信長や豊臣秀吉とは明らかに違う。 織田信長や豊臣秀吉の”志”は、かなり早い時期に”天下統一”にあった。 徳川家康は違う。”志”を育て続けてきた結果が”天下統一”に繋がった。 人間には、多くの生き方がある。 改めて、それを感じました。
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 | 『太閤暗殺』 光文社 price : ¥650 release : 2004/03/12

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魅惑の大作
空港で手にとってから旅行中一気に読み切ってしまった。 太閤秀吉を暗殺しようとする石川五右衛門、その一味。木村常陸介や石田三成、前田玄亥などの政争からも目が離せない。もちろん、謎が解けはじめると全てが明るみに晒される。 歴史小説好きの人には、必見の作品。骨のある作品なのでぜひ一度読んでみてはいかが。
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 | 『剣闘士スパルタクス』 中央公論新社 price : ¥1,890 release : 2004/05

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主人公の視点で濃密に描かれるが・・
共和制ローマ末期、奴隷剣闘士スパルタカスによる反乱という史実を描く。 ストーリーは終始、ほぼスパルタカスの視点で描かれる。これにより主人公の濃密な心理描写、蜂起の決断や蜂起後のスパルタカスの焦燥感や孤独を際だたせる効果を上げている。一方で、ストーリーの視野が主人公のみとなることで、ストーリーの広がりが限定されるような印象を受けた。 また、重大な戦闘やエピソードを省略して事が終わった後で回想という形で描く手法を多用しているのが顕著。
こうしたストーリー展開上の特徴は、蜂起当初の仲間たちが死んだ中盤以降において特に目立つ。 反乱軍はイタリア半島を南北に縦断し、いくつもの討伐軍を打ち破るのだが、このような外部の状況に関する俯瞰的なまとまった描写はない。元恋人やパトロンとの再会、討伐のローマ軍との戦闘といった様々ななエピソードが、断片的できちんと終了しないまま、スパルタカスの心象風景を中心に進んでいくようになり、作品はきちんと描くことを辞めたように、急ぎ足になり、ふつりと結末を迎える。
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![人間勝負〈上〉]() | 『人間勝負〈上〉』 新潮社 price : ¥660 release : 1987/04

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一遍上人の凄味
一遍上人についてはよく知りませんでしたが、仏教に興味があるということもありますが、何よりも「わが屍は野に捨てよ」という題名に惹かれてこの本を読みました。 空海や最澄のように、本拠地となる寺を持たず、すべてを捨てて遊行に明け暮れた一遍上人の人生には凄味があります。また、「わが屍は野に捨てて、けだものに施すべし」などという言葉は凄すぎます。これは仏教という宗教の究極のかたちだと思います。 ただ、一遍上人は初めから雲の上にいるような人だったのではなく、武士であったために犯した罪や、愛欲に苦しんだ人で、その果てに悟りに到達したのである。 作者は、一遍上人にかなり思い入れがあるように感じます。そのため、非常に読み応えのある小説になっています。
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素晴らしき「窯変源氏物語」!
昔々、学生時代に「源氏物語」にちょっとだけ触れることがあった。 そのとききちんと読まなかったことがずっと心に引っ掛かっていたのだが、ン十年後、橋本氏の「窯変源氏物語」を読み始めてからその面白さにぐんぐん引き込まれ、この本と巡り会ったことを本当に嬉しく思った。 氏の豊富な語彙に、日本語の素晴らしさを思い知らされ、その文章がつむぎだすきらびやかな、情趣あふれる王朝物語に酔った。 改めて、1000年の昔に一女性が(書いたとされている)このような複雑な心模様を描いた大長編の物語を日本で生み出してくれたことを誇らしく思った。 そして橋本氏を尊敬する。
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